ロット番号 (バッチ番号) とは、生産に関する特定の情報 (製造年月日、時間、識別コードなど) を共有する一連の同一製品を識別・追跡するために使用する、数字や文字による呼称のことです。
ロット番号の生成と適用は、工程の中核であり、製品のトレーサビリティを確保し、製品の経緯や背景に関するデータをサプライチェーンを通じて保持することを可能にします。この印字工程は、消費者保護や法的規制の遵守のためにトレーサビリティが重要である医薬品、化粧品、食品、飲料、消費財産業で一般的に使用されています。
バッチ番号は通常、生産ラインへに組み込みが可能な印字機により、製品や一次包装に直接適用されます。多くの場合、これらの用途には、3 シフトまたは連続生産パターンで動作する複数のライン上の高速コーダーが含まれることがあります。
ロット情報は、カートン、ケース、段ボール箱などの二次包装に印字されることもあります。
ロット番号に推奨される印字機
ロット番号が印字される表面 (プラスチック袋、ダンボール箱、ケーブル、熱収縮スリーブ、ラフィア袋、袋、クラフト紙袋、ペットボトル、金属、その他の素材など) に応じて、次のようなさまざまなタイプの印字機が使用されます。
レーザーマーカー
レーザーマーカーでは、耐久性の高い、半永久的な高解像度の印字を行うことができます。ランニングコストもほぼ必要なく、コストパフォーマンスにも優れます。
化粧箱への印字にも活用可能です。
産業用サーマルプリンタ
包装フィルムなどの難包装材へのロット印字なら、産業用サーマルプリンタが推奨されます。ロット印字はもちろん、高解像度の可変データの印字も可能です。
高耐久性、高持久性、耐熱性など印字環境に合わせてお選びいただける全 5 種のサーマルリボンを豊富なカラーでご用意。最長 1,200 m のリボンもご用意しており、消耗品コストとリボン交換の手間を削減できます。また、ビデオジェットのサーマルプリンタなら、連続印字・間欠印字の両方を 1 台で対応可能です。
サーマルインクジェットプリンタ
ビデオジェットのサーマルインクジェットプリンタは、高解像度の印字が求められ、かつ、スピード、低メンテナンスの要件が重要な生産ラインでの用途に最適です。
最大の特長は、カートリッジのインクジェットヘッドをふき取るだけの簡単なメンテナンスで稼働できることで、他社にはないシンプルな設計を実現しています。包装ライン上でフィルム、ホイル、プラスチック、コーティング素材などの幅広い非浸透性素材に高解像度印字をもたらします。
大文字用インクジェットプリンタ / オートラベラー (自動ラベル貼付機)
様々なトラッキングとトレーサビリティのニーズに対応するため、ビデオジェットではオートラベラー (自動ラベル貼付機) に加え、高解像度および低解像度の大文字用インクジェットプリンタなど、二次および三次包装の印字に最適なマーキング機器を提供しています。
バーコードや英数字のロット番号や日付のようなシンプルなものから、シュリンク包装への複雑な可変データの印字まで、生産ラインに適した印字ソリューションのご提案が可能です。
- お役立ち関連資料
- 導入事例
食品業界のトラック&トレース
トラック&トレースのプロセスの重要性がますます高まっています。生産に関わるすべての工程をつぶさに追跡する仕組みによって、食品メーカーによる包括的な管理が可能になるだけでなく、消費者に対して食品の「身元」を保証し透明性を得られるためです。
電子部品へのマーキング
エレクトロニクス産業では、小型部品の開発に伴い、耐久性の高い極小文字が必要になってきています。電子部品へ印字する識別情報は、電子部品業界の知的所有権侵害対策や偽造防止の取り組みに役立つ、製品のシリアルナンバー印字情報として利用できます。
水産業界のトレーサビリティ
現在の魚介類のトレーサビリティの手法には不適切なものがあり、サプライヤと消費者の双方へしばしばリスクをもたらします。ビデオジェットが提供する耐洗浄性のある印字装置は、サプライチェーン全体を保証するトレーサビリティを目指すサプライヤの皆様のお役に立ちます。
乳製品のマーキング位置のトレンド
新たな風味や包装に対する消費者の要求を満たすことができる乳製品メーカーは業界の平均を上回り、有利な立場に立てるでしょう。乳製品は家庭に欠かせない食品ですが、多くの消費者は乳製品を、必要性、値段、量で判断して購入する傾向にあります。
米国 UDI 規則遵守のための技術ソリューション
ビデオジェットのサーマルインクジェットプリンタは、医療機器への印字で一般的に使用される高品質印字が可能なプリンタとしての 10 年以上の実績を有しています。世界中の製薬業界で、サーマルインクジェットプリンタの設置数が最も多いのがビデオジェットです。
デジタルマーキング技術へ転換して段ボール箱印字効率を改善
生産性の向上と費用削減を両立させながら、優れた印字性能を実現する簡単な方法の 1 つに、段ボール箱へのデジタル印字技術に印字工程をアップグレードするというやり方があります。ビデオジェットは、段ボール箱への柔軟なオンデマンド印字で、生産目標の達成をお手伝いが可能です。
- 食品
- 飲料品
- 建材
- 農薬・殺虫剤
- 医薬・医療
Utz Quality Foods 社
スナック菓子メーカーの Utz Quality Foods 社は、数十年間、一次包装印字にホットスタンプ機を使用してきましたが、熱転写サーマルプリンタを導入することで、メンテナンス費用の 33 % の削減、印字変更にかかる時間はもちろん、印字変更に伴うダウンタイムの短縮を実現しました。
Sprecher Brewing 社
Sprecher Brewing 社は、1985 年にミルウォーキーで創業しました。同社では瓶詰めラインに信頼性の高いビデオジェットの産業用インクジェットプリンタ (小文字用) を採用して円滑かつ確実に稼動し、明瞭で一貫性のある日付やロット情報を印字しています。
Britvic 社
7UP、Tango などの人気製品を手掛ける英国の大手ソフトドリンクメーカーの Britvic 社は、VJ1620UHS を導入したことによって生産ライン速度を 30 m/分速めるだけでなく、印字品質と信頼性の向上に加え、プリンタのクリーニング作業の簡易化の恩恵を得られました。
Chinh Dai 社
ベトナムの Chinh Dai 社では、企業ブランド名、ロゴ、日付、ロット番号、製品の種類、鉄鋼製品の品質基準を印字しています。同社は、ビデオジェットの産業用インクジェットプリンタを導入し、稼働率を上げて大幅なコスト削減を実現しました。
Vinh Tuong 社
天井用フレーム、ドライウォール用フレームや装飾天井材を生産するメーカーの Vinh Tuong 社は、VJ1000 シリーズの導入によって、操作はシンプルかつ高速で行えるようになり、さらに、ダウンタイムは減少し、利益の増大も実現しました。
Profine Iberia 社
ドイツのトロイスドルフに本社を置き、世界 20 ヶ国以上に支社を展開している PVC 建材の世界的メーカーである Profine グループは、ビデオジェットのプリンタで生産性の効率、品質、スピードを改善を実現しました。
Bell Laboratories 社
米国ウィスコンシン州に本拠を構える Bell Laboratories 社は、6 つの大陸で、幅広い種類のネズミ駆除製品を製造しています。厳しい生産スケジュールを守り、すべての容器に対し正しい内容を確実に印字するために、同社では 1 台の産業用インクジェットプリンタ VJ1510 をフル活用しています。
Medreich PLC 社
さまざまな地域に向けて、多岐にわたる薬効分類に合わせた多様な剤形の医薬品の製造販売を幅広く行う総合医薬品企業のインドの医薬品メーカー Medreich PLC 社がビデオジェットの印字ソリューションで生産と品質を向上させました。