自動車・航空宇宙産業向け部品マーキング
自動車・航空宇宙産業には、非常に多くの部品とさまざま基材があるため、部品マーキングの仕様に対応するための技術を適切に組み合わせている印字機メーカーを選ぶことが重要です。
近年では、小さな個々の部品まで最終製品となった際に追跡可能にするため、ダイレクトパーツマーキング (DPM) も広がってきています。
技術スペシャリストのグローバルチームとカスタマーサポートチームから成るビデオジェットは、お客様の生産ラインに適した部品マーキングソリューションの設計と統合を支援する専門知識を備えています。精密なレーザーマーカーから、特別に調合された航空宇宙の特定要件にも対応できる MIL SPEC インクを使用する産業用インクジェットプリンタまで、ビデオジェットでは部品マーキングのための機器を幅広く取り揃えています。
自動車や航空機関連の部品で印字ニーズが多い、金属への印字ソリューションもご用意しています。
課題
ビデオジェットのソリューション
製品の完全性 – ブランド価値へのリスク、高額な罰金、製品リコール
OEM 認証のインク、幅広いレーザー技術、そして当社の技術スペシャリストが、お客様の部品の完全性が損なわれないようにサポート
信頼性 – ノンストップで埃っぽく、高温でのオペレーションで、コストのかかるダウンタイムが発生
稼働率を高めるために設計されたプリンタと業界最大のサービスネットワークでサポート
トレーサビリティ – システムは重要であるため、部品にはトレーサビリティ情報を直接マーキングする必要あり
レーザーマーカーと堅牢なインクジェットプリンタの幅広い選択肢により、さまざまな素材に高精細なデータマトリクスコードをマーキング可能
- 使用用途
- 生産ライン導入例
- 製品パンフレット
- お役立ち関連資料
- 導入事例
- 用途一覧
- 金属
- プラスチック
- タイヤ
- 押出成形品
- セラミック・紙・ガラス
- 箱・袋
- 溶剤ベースの非接触印字方式
- 最大 5 行のテキスト、バーコード、二次元コード、グラフィックスなどを印字可能
- トラバース装置を利用することで、静止した包装への印字が可能な機種もご用意
- デジタル制御の印字ヘッド
- インクをフィルムなどに転写して印字する熱転写方式
- リアルタイムで可変データの印字可能
- 食品や製薬用パッケージの印字に最適
- インクベースの非接触印字方式
- 複数のデータタイプ (英数字、ロゴ、バーコード) を大文字で印字
- 段ボール箱などの二次梱包への印字向き
- レーザー光による非接触印字方式
- 対象物を深堀、酸化、剥離、発色、転写させてマーキング
- 印字内容を簡単に変更可
- 高品質で微細なマーキングが可能
- インクベースの非接触印字方式
- 熱・表面張力を利用してインクを包装表面に投射
- 二次元データマトリクス・その他バーコード・ロゴなどの高解像度の印字に最適
- サーマルプリンタを搭載しており、印字とラベル貼付けを同時に実行
- バーコードを含むオンデマンド印字が可能
- さまざまなサイズのラベルを印字
- 幅広い種類の包装タイプに自動貼付
金属
- 最高 440 m/分で鮮明で高品質なマーキングを生成
- インクや溶剤を使用しないため、消耗品に関わるメンテナンスが不要
- Smart Cartridge™ (スマートカートリッジ) 溶剤供給システムは、実質的に廃棄物がなく、溶剤補充のミスもなし
- 予測可能なメンテナンス期間と顧客による部品交換が可能なコンポーネントにより、セルフメンテナンスが可能な環境を実現
チタンからアルミニウムまで、ほぼすべての金属にマーキング可能
金属部品へのマーキングに理想的な印字ソリューションの選択は、いくつかの要因によって異なります。たとえば、永久的な印字が必要な場合、インクジェットプリンタよりも、レーザーによるマーキングが最適なソリューションとなります。部品の仕様が複雑で、多くの印字技術が存在するため、経験豊富なパートナーを選択することが重要です。
プラスチック
- レンズやビーム屈折ユニットなど、レーザーアクセサリの包括的な製品ラインナップにより、ライン統合を簡略化し、レーザー性能を最大限に引き出すことが可能
- 生産環境とマーキングレンズを清潔に保つための集塵システムもご用意
- データマトリクスを含む狭い印字領域にも高解像度で印字可能な超高速プリンタもご用意
- 色の濃い印字面にもデータマトリクスを高コントラストで印字可能
稼働率を最大に保ちながら高コントラストの印字を実現
ほとんどの部品が黒か濃い色であるこの業界では、視覚的コントラストは、内部製造管理および外部トレーサビリティの両方において極めて重要です。はいコントラストインクを使用した高品質の印字は、優れた読み取り率を実現するのに役立ちます。ポリプロピレン、ポリウレタン、アクリロニトルブタジエンスチレンなど、さまざまな素材への導入実績があるビデオジェットには、材質に適したソリューションを選択するための印字に関する専門知識が備わっています。
タイヤ
- CleanFlow™ (クリーンフロー) プリントヘッドにより、プリントヘッドのクリーニング頻度を減らし、稼働率を最大化
- 過酷な環境、埃の多い環境、高温環境での使用に対応した設計
- 高解像度顔料インク (白、青、赤、黄) も
ドット、文字、ロゴをノンストップ、高温環境で印字
タイヤなどのゴム製の押出成形品への印字は、社内での追跡、ハイポイント表示、OEM コンプライアンス要件に準拠するための品質マーキングの目的で行われます。高温で埃の多い、24 時間 365 日稼働の環境下で濃い色の材質へ印字し続けるのは、非常に負荷の大きい作業であると言えます。そのため、環境に対して十分な耐久性を持ち、上下逆さまに印字しても高品質で高コントラストな印字を生成できるプリンタを選択することが重要です。
押出成形品
- 高コントラストの特殊顔料インクにより、濃い色の部品でも明るく鮮明な印字を実現
- Dynamic Calibration™ (ダイナミックキャリブレーション) 機能は、温度や湿度の変化に自動的に対応し、プリンタと生産ラインの稼働を維持
- シャープでクリアな高コントラストのマーキング
- PVC の押出成形品に、金色のマーキングが可能
厳しい環境下でもクリアな印字を実現する、実質的にメンテナンスフリーの印字ソリューション
過剰なメンテナンスを必要とするプリンタやコスト発生の原因となるダウンタイムを引き起こすプリンタは、押出成形品の製造ラインの負担となります。極端な温度や湿気、埃の多い環境でも、生産ラインを継続的に稼働させることができる産業用インクジェットプリンタがソリューションとして用意されています。目詰まり防止機能付きのプリントヘッドを搭載したビデオジェットの産業用インクジェットプリンタは、速乾性、耐熱性、耐油性を備えた特殊インクなど、製造ニーズに対応することが可能です。同様に、ビデオジェットのレーザーマーカーも実質的にメンテナンスフリーで、鮮明で恒久的な精密なマーキングができます。
セラミック・紙・ガラス
- 最も多くの種類の素材に適用可能
- プリントヘッド 1 台あたり最大 5 行の印字が可能なため、製造ラインの印字処理能力を向上
- 部品の外装の保護層を除去することなく、鮮明で高品質なマーキングが可能
- クリーンで高コントラストなマーキングは、モダンなブランドイメージを表現可能
部品の品質を損なわずにマーキングするための設計
残念なことに、セラミック、紙、ガラス製の部品は、適切に印字されないと損傷を受けやすいという事実があります。用途に適さない印字技術を選択・使用すると、保護層が剥離したり、部品に穴や亀裂が生じたり、部品の物理的特性が永久に変化してしまう可能性があります。このような理由から、製造者は生産ラインや生産セルに適した印字技術を選択することが不可欠です。
箱・袋
- 塗装表面やラベル面へのアブレーションにより、反毒性の高いマーキングを実現
- VJ3000 シリーズは可動式で、さまざまな包装サイズに簡単に調整可能
- 高解像度、インクベースの印字で消耗品がないため、メンテナンスとそれに伴うダウンタイムを最小限に
- 不浸透性素材に最適な MEK ベースのインクにより、印字の固着性が向上
- 溶剤なしでフレキシブルフィルムに高解像度印字 (300 dpi・12 ドット/mm) を印字可能
- 特許取得のクラッチレスリボンドライブにより、メンテナンスに伴うダウンタイムを最小限に抑え、リボン効率を最大限に高めることが可能
- ラベルへの高品質な熱転写印字
- 手貼りに比べ、高速・高精度・エラー防止を実現する自動貼付装置
コスト削減と包装ラインの柔軟性を向上
汎用性の高い箱や袋に、製品名や品番などの印字情報を直接印字することで、在庫保有コストを削減することができます。また、印字済みの素材にかかる長いリードタイムや、生産の切り替え時に包装材を交換する時間を省くこともできます。オンデマンド印字は、包装コストの削減、生産プロセスの簡素化、生産性の向上を実現します。
- セル生産方式
- 連続稼働の生産ライン
- 押出成形ライン
- タイヤ製造ライン
セル生産方式
プログラマブルロジックコントローラ (PLC) への直接接続、省スペース設計、トラバースアーム、多様なビーム屈折ユニットにより、ビデオジェットのレーザーマーカーはセル生産方式にも簡単に統合可能です。
- 溶剤ベースの非接触印字方式
- 最大 5 行のテキスト、バーコード、二次元コード、グラフィックスなどを印字可能
- トラバース装置を利用することで、静止した包装への印字が可能な機種もご用意
- レーザ光による非接触印字方式
- 対象物を深堀、酸化、剥離、発色、転写させることによりマーキング
- 印字内容を簡単に変更可
- 高品質で微細なマーキングが可能
連続稼働の生産ライン
ビデオジェットのプリンタは、多くの印字が難しい基材に高速印字でき、部品にダメージを与えずに行うことができます。印字のオプションには、単純なロット番号やより複雑なデータマトリクスが含まれます。
- 溶剤ベースの非接触印字方式
- 最大 5 行のテキスト、バーコード、二次元コード、グラフィックスなどを印字可能
- トラバース装置を利用することで、静止した包装への印字が可能な機種もご用意
- レーザ光による非接触印字方式
- 対象物を深堀、酸化、剥離、発色、転写させることによりマーキング
- 印字内容を簡単に変更可
- 高品質で微細なマーキングが可能
押出成形ライン
押出成形用のラインは連続稼働が特徴で、埃や湿気の多い条件の製造環境です。ビデオジェットのプリンタは、押出成形ライン固有の条件にも合う設計で、より高い稼働率をお約束します。
- 溶剤ベースの非接触印字方式
- 最大 5 行のテキスト、バーコード、二次元コード、グラフィックスなどを印字可能
- トラバース装置を利用することで、静止した包装への印字が可能な機種もご用意
- レーザ光による非接触印字方式
- 対象物を深堀、酸化、剥離、発色、転写させることによりマーキング
- 印字内容を簡単に変更可
- 高品質で微細なマーキングが可能
タイヤ製造ライン
多くのタイヤ製造工場は 24 時間年中無休で稼動しています。そこで使用するプリンタは、高温で埃っぽい環境の中で色の濃い素材に間欠印字が求められます。ビデオジェットのプリンタは、実質的に「目詰まりゼロ」を達成でき、高コントラストの印字を実現します。
- 溶剤ベースの非接触印字方式
- 最大 5 行のテキスト、バーコード、二次元コード、グラフィックスなどを印字可能
- トラバース装置を利用することで、静止した包装への印字が可能な機種もご用意
自動車および航空宇宙関連製品への印字・マーキング
自動車および航空宇宙関連業界では、製品の品質面での間違いは許されません。ビデオジェットは自動車および航空宇宙関連製品の工場の生産ラインが抱える業界特有の問題に対処します。
自動車業界の印字・マーキング
自動車関連業界では、製品の品質面での間違いは許されません。しかもその徹底が一段と求められる背景には、生産現場の厳しい条件、24 時間連続する生産体制、厳格な仕様要件、パーツのライフサイクル全体を通したトレーサビリティの確立などがあります。
航空宇宙関連製品への印字・マーキング
航空宇宙関連業界では、製品の品質面での間違いは許されません。しかもその徹底が一段と求められる背景には、生産現場の厳しい条件、厳格な仕様要件、パーツのライフサイクル全体を通したトレーサビリティの確立などがあります。
- 共通資料
- 自動車業界
ダイレクトパーツマーキング (DPM) 識別の実施
ダイレクトパーツマーキング (DPM) の技術は、様々な業界において多岐にわたる部品を最終消費段階まで管理する目的で導入されつつあります。本資料では、DPM で求められるコードの要件、マーキング技術のオプションと検査での検討事項について検証します。
ダイレクトパーツマーキング (DPM) の手法
ダイレクトパーツマーキング (DPM) は、さまざまなエンドユーザー製品を識別するために、多くの業界で実施されています。個々のパーツや組み立て部品に英数字や二次元データマトリクスコードを印字するために、自動車および航空宇宙関連業界で広く利用されています。
部品のマーキングに最適な保護:多層化アプローチ
自動車および航空宇宙関連業界では、多くがダイレクトパーツマーキングを採用しています。ビデオジェットが最近行った調査では、自動車や航空宇宙関連の製造部門に属する回答者のほぼ 3 分の 1 が、現在自社製品にセキュリティコードまたは一意の識別子を採用していると回答しています。
インライン印字でコスト削減
多くの自動車メーカーが、生産ライン用の厚紙製の箱やフレキシブルフィルムなど、さまざまな包装材を在庫として抱えています。産業用サーマルプリンタ、サーマルインクジェットプリンタ、大文字用インクジェットプリンタを使用すると、プレプリントされた包装材を抱える必要性を減らせます。
タイヤ製造の多様な印字ニーズに対応
タイヤ製造では、黒い素材に高品質、高コントラストの印字を行うことに加え、上下逆のマーキングも必要なため、生産環境に対応できる堅牢性のある高品質な印字ソリューションを選ぶことが重要です。本資料では、タイヤ製造工程に最適な印字ソリューションをご紹介します。
最先端のタイヤラベリング技術の活用
タイヤ業界のトップ企業は、安全性や燃費性能に関する透明性を高めるためにラベル貼付を要求したり、自らラベル貼付を行ったりしています。ラベルは国や組織によって異なる場合がありますが、燃費性能、ウェットグリップ性能、通過騒音の 3 点は主要な項目です。
押出成形品への高速レーザーマーキング技術
製品のリコール、新しい部品材料や設計、製造の自動化は、機械装置メーカーが部品の印字やトレーサビリティの要件をより多く求める背景になっています。機械装置メーカーの仕様によっては、従来をはるかに超える量の情報を直接部品にマーキングすることが求められます。
より軽量な印字面へのレーザーマーキングに関する検討事項
自動車業界では完成部品の軽量化が進められています。これは印字面の素材にも影響を与え、その影響はマーキングや印字を含む部品の製造および流通全体にも波及します。素材の軽量化により、印字ソリューションを選択、統合する際には、従来素材との相違点を考慮する必要があります。
自動車部品メーカーが印字品質の改善で返品と手直しを削減
自動車の完成品メーカー向けに製造販売される部品は、高温で潤滑油が使用されている 24 時間 365 日体制の製造施設で作られた部品であっても、納品先の受入検査では自動画像検査で読取り可能な明瞭で判読性の高い印字が求められます。バーコード印字の水準はさらに高いものとなります。
上海自動車企業
上海に拠点を置く電気機械装置メーカーは、20,000 を超える標準構成オプションがあるビデオジェットの CO2レーザーマーカーを導入し、21 種類の印字領域のオプションにより、生産日時の印字に加えて、非常に複雑なロゴの印字など、高性能な印字を実現しました。
IMS Gear 社
ギアとトランスミッション技術における世界トップレベルの IMS Gear 社では、自社の部品に耐久性の高いマーキングを施し、バッチのトレースができるようにすることを検討しており、ビデオジェットのファイバーレーザーマーカーを導入いただきました。
押出成形品メーカー
本事例で紹介する企業は、自動車で使用される燃料や溶液を保管・供給・輸送する装置をグローバル規模で製造供給しており、この企業にとっては、生産工程が効率的であることが極めて重要です。本書で紹介するドイツの工場では、柔軟な材質のチューブ製品を製造しています。
Zeppelin Systems 社
ゴム・タイヤ業界では、ゴム製造に必要な微量の化学薬品を手作業で計量していましたが、計量・袋詰めを半自動的に実施できるようにする必要がありました。袋にバーコードや日付と時刻、使用した配合を正確に印字するために産業用サーマルプリンタを採用いただきました。