
医薬品・医療機器業界のトレーサビリティ
患者には信頼感を、サプライヤには医薬品包装のコスト管理と偽造防止能力を届けます
生産現場から医療現場までの医薬品サプライチェーン全体において、トレーサビリティは極めて重要であると認識されており、すべての患者が適切な量の薬剤を適切な供給元から入手できることを確実にすることが求められています。
トレーサビリティは、製品の安全・安心に貢献するだけでなく、生産性・収益性の向上や偽造品の減少にも寄与する重要な要素です。
(トラック&トレースの重要な役割の1つは、偽造医薬品問題への対応です。2010年当時、偽造医薬品の売上高はすでに世界で750億ドルを超えており、現在その数は1,000億ドルをはるかに超えていると考えられています。)
業界トレンドや最新の印字&マーキングソリューションに関するニュースやアドバイスを定期的にお届けしています。
世界各国の政府は、トラック&トレースに関する法制度を導入開始

世界各国の政府は、薬の製造元から患者に投薬するまで、1つ1つの包装のシリアル化により、シームレスな追跡とトレーシングを可能にするための法整備を進めています。
最終的には、消費者や薬剤師は、あらゆる医薬品の包装を手に取り、それをスキャンして、その包装が正規品かどうかを判断するための情報を得ることができるようになります。
米国では、薬局は、取引情報(TI)、取引履歴(TH)、取引明細書(TS)(「3つのT」とも呼ばれる)を、受け取った製品ごとに取引日から6年間記録・保存しなければなりません。

すべてはグローバルなシリアルナンバー印字から
グローバルなシリアルナンバー印字とコンプライアンスは、最も複雑なサプライチェーンにおいても、エンド・ツー・エンドの透明性、サプライチェーンの物流管理、製品認証サービスの鍵を提供します。シリアルナンバー印字は、新たな世界的な規制要件を満たすための基盤として理解されつつあります。
米国連邦政府の規制は、2017年にシリアル化の最初の期限を定め、世界をリードしています。その期限までに、米国の薬局は、納品されるすべての包装のe-Pedigreeを認証できるようになります。
米国の他の地域でも、DSCSAが展開されています。欧州では、完全なトレーサビリティを実現するための第一歩とされるシリアル化が、2019年に実施される予定です(EU指令2011/62/EU)。
その他の国もシリアルナンバー印字の要件を発表しています。インド、中国(SFDA DMF)、アルゼンチン、ブラジル(Anvisa RDC-54)、トルコ、韓国、など。

医薬品包装へのシリアルナンバー印字
本資料では、データマトリクスの印字用途におけるレーザーマーキング技術とサーマルインクジェット技術を比較して解説します。
二次元データマトリクスによる印字は、効果的かつ安価であることが証明
医薬品業界では、包装ライン上で印字やマーキングを行うことが好まれています。この技術は、特に高速オペレーションにおいて重要な制御を可能にします。
コスト面では、印字された二次元データマトリクスコードが最も効果的であることが証明されています。
追跡プロセスの出発点であるシリアルナンバー印字は、サプライチェーンを通して追跡可能なアイテム識別子(シリアル番号)をすべての製品に付けることによって、各製品を一意にすることを意味します。二次元データマトリクスは、生産ライン上のすべての製品に適用され、データマトリクス識別子をスキャンすることにより、「生産」「出荷」「受領」「調剤」など、サプライチェーンに沿った製品関連のすべてのイベントを把握することができます。この情報はデータベースに格納され、製品が準備された場所と場所で作成された製品関連情報と統合されます。



DataMatrixコード ガイド資料
DataMatrixコードは、より多くの情報と文字を小さな領域内でエンコードでき、データ密度が高く、標示に使用するスペースが少なく済みます。
ビデオジェットは、お客様の生産システムに合わせたシリアルナンバー印字を提供します

ビデオジェットは、医薬品におけるさまざまな包装に対応する独自の斬新な印字ソリューションを幅広く提供しています。
薬瓶は、その小さなサイズと複雑な一連の包装工程を考慮すると、優れた例と言えます。ビデオジェットのインクジェット印字は、明瞭で耐久性の高い「オンバイアル」トレーサビリティ印字を提供し、包装プロセス全体を通じてデータの完全性を確保します。
また、ビデオジェットのファイバーレーザーマーカーは、頑丈なプラスチックや金属の包装材に高速印字するための理想的なソリューションを提供します。
高密度ポリエチレン(HDPE)ボトルは、依然として医薬品の主要な包装ソリューションの1つです。多くのHDPEボトルにはラベルが貼られていますが、ビデオジェットでは信頼性の高い永久的なトレーサビリティを実現するために、ラベルではなくボトル自体に直接印字することができる技術を提供しています。
ボトルの底にあるマトリクスコードは、ボトルの向きを変える必要がないため、下流のマシンビジョンによる読み取りを簡素化することができます。
ビデオジェットのUVレーザーマーカーを目的の波長で使用すると、明るい色のHDPE基材に対して耐久性と解像度の高い明瞭なデータマトリクスコードが印字できます。

医薬製品用のHDPE容器への高コントラスト印字
HDPEにはCO2レーザーでマーキングできますが、コントラストが自動識別に不十分で適切とは言えません。本資料ではUVレーザーマーカーでのマーキングをご紹介します。
ビデオジェットは、医薬品包装の全種類に高品質のトレーサビリティコードを提供するための製品とサポートを幅広く提供しています。先進的なプリンタと幅広いインクのポートフォリオにより、高品質のデータマトリクスコードが生成されます。
医薬品向けの機械装置メーカーとの長年にわたる相互関係により、ビデオジェットは自社のプリンタが完全なシステムの一部として適切に統合されていることを確認することができます。

CO2・ファイバーレーザーマーカー 製品ラインナップ

UVレーザーマーカー Videojet®︎ 7810 スペックシート